こだわらないことへのこだわり・・・自己主張しすぎない家
高気密・県産材・エコ・太陽光発電・職人の技・ローコスト・長寿命・高耐久・自然素材・・・etc
これらこだわりと称するキーワードがちまたにはあふれかえっています。
でもかんがえてみればこれらは建築に向き合っていれば当たり前に直面する、ごく当たり前のことがら。
良いものを取捨選択し適宜使いこなすのは一番自然なことです。 こういう一見もっともそうにみえる
言葉に踊らされない、ということにこだわりたいと思います。
● 一般的には、お金をかければかけたなりに高級なものができます。 それはあたりまえ。
また、安売りのものにはそれなりの理由があります。 たとえ広告で『安いけど高品質』とうたっている商品であっても本当に他より『安くて』かつ『高品質』であるかといえばそんなことはないのが普通です。 自動車が1万円では買えないように本当に価値のあるものはそれにみあった金額でなければ買うことができないのは当然のことで、残念ですが住宅建築もそれはおなじです。 1500万円の建物が1000万円でできるというならそれはどこかに必ずカラクリがあります。
私たちは長年この業界でやってきましたから業界の裏事情も広告のマジックもある程度知り抜いています。
たとえば価格の面で言えば、年間30棟以上を建てている業者と年間5棟以下の業者の仕入れ値の差はどのくらいなのか、広告費はどのくらいなのか、モデルハウスを維持していくにはそこで年間何棟受注しなくては元が取れないか、に始まり、『坪単価29.8万円』というのは本当に安いのか、『業界の常識を覆す!』とか『絶対お得な分離発注!』という宣伝文句はほんとうはどうなのかということは一般の方ではなかなか本当のことはわからないかもしれませんが、実際のコスト計算ができる立場であればそのカラクリは明らかで、その宣伝のどこにウソがあるのかもわかってきます。
また、たとえば品質の面でいえば、『高断熱高気密』は今ではどこの業者も宣伝しますがどこをどうすればどのくらい性能があがるのか、外断熱と内断熱では数値でどのくらい違うのか、コストとの比較はどうなのか、というようなことはどのハウスメーカーのカタログをみても書いてはいません。 逆にいえばその数字を表に出せない会社がほとんどだということも一般の方はあまりご存知でないようです。
住宅のデザインや工法には流行があり、一旦これが売れそうだという話が広まると業界をあげてそのブームを利用しようとする傾向があります。
たとえて言えばエアサイクルとか外断熱とか最近は複合断熱とか・・・言葉だけが独り歩きしているのですが、『この場合だと熱損失はこのくらいで、こっちの方法をとると数値はこうなる』というような検討までして売っている業者は全体では数パーセントいるかどうか・・・実のところはお寒い限りです。
「最近これが流行っているようだからこれを前面に押し出していこう・・・」程度の企画で広告されているのが9割以上。 驚かれると思います。
普通に働いている普通の人にとっては住宅は一生に一度の大きな事業です。 自動車をポンと買ってくるのとはわけが違います。 ほんとうにお勧めできる性能のものを、ブームとかイメージとかそんなフワフワしたものに頼らずまっとうな知識と技術で提供したい。
限りある予算の枠の中でもっとも良い家を建てようとするなら、コストと性能とをしっかり比較できるようにして、それらをちゃんと説明した上で、広告のイメージ戦略に惑わされない、一番バランスのいいところ、コストパーフォーマンスのいい家をお客様に建てていただきたいというのが私たちの願いです。
● できるだけ基本構造を大切にしたいと思います。 電化製品やシステムキッチンなどは言ってみればあとから取替えがきくものです。 ですが構造や断熱・気密は変更ややり直しがなかなかできません。 言い古された言い回しですが、表面上目に見えないところこそ吟味しなくてはなりません。
もちろん、そこだけに予算をつぎ込むことはできませんが、十分納得できる構造とするのに必要な工事費は全体の1割にも満たないのです。
家を建てようとしているときは目先の利便性や新しい商品に目が行きがちで基本構造のような隠れてしまう部分には気が回らないものですが、住宅の価値は基本構造で大きく左右されてしまいます。
住宅の資産価値というのは充実した基本構造なくして考えられません。
● 高断熱にこだわりたいと思います。 現在建てられている住宅の多くは次世代省エネルギー基準をめどにして建てられています。 岩手の場合は国内の寒いほうから5段階に分けたとき第2番目の地域ということで熱損失係数Q値が1.9Wというのがその基準ですが、実際にはそれでは不足です。
最近は北海道基準のQ値が1.6W以下をめざす流れが出てきましたが、それでもまだまだ不足なのです。
各部屋にストーブを置いて暖房する昔ながらの家と、全館暖房の家の燃料消費量がだいたい同じになるのが熱損失係数Q値が1.2Wあたりであるという結果がでていますので、せめてそのくらいは欲しい・・・。
できれば1.0Wを切りたいというのが私たちの考え方です。
この想いは高価でお金をかけた住宅だけではなく、いわゆるローコストとよばれるクラスの住宅でも同様です。
私たちの提供する規格型ローコスト住宅でもほぼそのレベルを目標にしています。